<ディスカッション>
 
 
 本プロジェクトでは対話・意見交換・交流が重要な要素なので、いろいろな話し合いの場を提供したいと思っています。ディスカッションイベントでは専門家と一般の人が平等な立場で、あるテーマについて話し合いを行います。そのテーマに詳しくない方でもご興味があれば、新しい分野に触れる機会となりますので是非ご参加ください。ディスカッション終了後、毎回、テーマに関わっている映像作品を上映会として楽しみながら、創造的な視点からの問題点を問いかけていきます。
 
 「アジアメディアアート」10月3日(日)14時~17時
メディアアートとは何でしょうか。
アジアメディアアートとは何でしょうか。
アートとテクノロジーの交差点で、テクノロジーを使用した作品が20世紀の後半からますます増え、「メディアアート」というジャンルが生まれてきました。日本・韓国を含めて、先端技術力が有名な国の中ではメディアアートがたくさん開発されてきましたが、世界基盤が徐々に移動したことで、インド・中国がスーパーパワーとなり、経済力・技術力を持つと同時に、社会やアートに影響を与えるようになりました。そしていわゆる、サードワールド(第三世界/開発途上国)の国々でもテクノロジーと日常生活とが分けられない状況になってきており、インドネシアのような国でもアートとテクノロジーにたいして非常に独特なアプローチがなされています。
 アジアの国々には様々な社会・経済・歴史・文化的な状況がありますが、そういった状況下でどのようにメディアアートは生まれてきたのでしょうかか。現在どのような方向へ向かっているのでしょうか。これからどうやって発展していったらよいのでしょうか。インド・中国・インドネシアのアーティストが自国の政治的、文化的な状況を紹介しながら、メディアアートの立場について説明していきます。(日本語通訳付き)
 
「市民メディア」10月10日(日)14時~17時
市民メディアという活動は一般の市民が記者のようになる活動です。
マスメディアでは記者と視聴者の役割が明確的に区別され、視聴者が受動的に記者やメディア企業から情報を与えられていますが、発信の技術、特にネットの技術が多くの人の手に渡ってから、ひとりひとりが発信力を得たことで、誰でも自分の周りの出来事について記事を書けるようになりました。このことはマスメディアの支配層を超え、さまざまな個人の視点を社会にもたらすことを可能にしました。ブログ・ビデオ・録音などを通して、地域のことから世界のことまで、一般の人が自分の考え方や自分の持っている情報を共有することが出来ます。これにより、単一の情報源による独占的なトップダウンの情報発信ではなく、それぞれの情報資源にそれぞれがアクセスして、自分で位置付けができるようになってきています。
 では、どうやったらこういう活動に参加できるのか。どうやったら影響を与えられるのか。主観的・客観的な情報はどうやって整理すればいいのか。市民の権利はどうやったら高められるのか。様々な意見を紹介し、議論をしていきます。
 
「ジェンダー・セクシュアリティの媒介」10月17日(日)14時~17時
それぞれの人がジェンダーとセクシュアリティに対して様々な表現方法を持っていますが、どんな媒介を通せばそれをアウトプットできるのでしょうか。
ジェンダーとセクシュアリティに対する思想はどのように構築されているのでしょうか。
何に影響されて構築されているのでしょうか。
マスメディアはひたすらステレオタイプの議論を続けているのでしょうか。
ネットや個人メディアは、実際にそういったステレオタイプの意見を越えているのでしょうか。
新しい技術を通して、ジェンダーとセクシュアリティの表現方法は増えているでしょうか。
ネットのバーチャルな世界では本当に身体・差別が超えられるのでしょうか。等々
様々な問題点について、オープンに話し合う機会をつくります。どのような媒体でジェンダーとセクシュアリティのあり方に対する意識に関する情報を受け取っているでしょうか。どのような媒介を通じて、ジェンダーとセクシュアリティのあり方を表現できるでしょうか。
どうやって社会を変えられるのか!
セクシュアルマイノリティ・トランスジェンダー・フェミニスト、それぞれの視点からディスカッションを行います。

ゲスト

伊藤悟 NHKのテレビ人形劇『ひょっこりひょうたん島』に魅せられ、ビデオ のない時代に必死に記録し、1990年代の同番組のリメイクに貢 献。その後、『ひょうたん島』にかかわる仕事を手がけ続ける。「人間 の数だけ生き方がある」をポリシーに好奇心旺盛に活動中。著述業を核としつつ、翻訳に音楽評論、カウンセリングも手がける。教育への提 言、特に英語教育の改革はライフワーク。英語の個人指導にも熱心。法 政大学/千葉大学講師、千葉県教育委員会スクールアドバイザー、ひょっこりひょうたん島ファンクラブ会長、同性愛者の生活を応援する NPO「すこたんソーシャルサービス」主宰。『同性愛って何?』 『ひょうたん島大漂流記』など著書多数。

三橋順子
1955年、埼玉県秩父市に生まれる。性社会・文化史研究者。多摩大学・都留文科大学非常勤講師、早稲田大学ジェンダー研究所客員研究員、国際日本文化研究センター共同研究員。専門はジェンダー/セクシュアリティの歴史、とりわけ性別越境(トランスジェンダー)の社会・文化史。著書に『女装と日本人』(講談社現代新書 2008年)、共著に『性の用語集』(講談社現代新書 2004年)、『戦後日本女装・同性愛研究』(中央大学出版部 2006年)、『性的なことば』(講談社現代新書 2010年)。主な論文に「往還するジェンダーと身体-トランスジェンダーの経験-」(講座・身体をめぐるレッスン第1巻『夢見る身体Fantasy』 岩波書店 2006年)など。

公共哲学カフェ出前編「公共哲学×アート」1111日(木)18302100
モデレーター:宮﨑文彦(千葉大学国際教育センター特任研究員)
コーディネーター:山岡佐紀子(アーティスト MediActions)
協力:アライ=ヒロユキ(美術批評)
共催:公共哲学カフェ
会場:3331 ギャラリーB

 

dates

 

2010年10月3日・10日・17日・24日



participate!

 

お申し込み方法

ディスカッションを参加希望の方は info[at]dis-locate に氏名・参加人数・携帯番号・メールアドレスを添えてご連絡ください。当日参加でも結構ですが、出来れば事前にご予約いただけるとありがたいです。